栗石の路地
2009年05月27日中国観光ガイド
先週の土曜日友達を誘って、桂林市内から北方へ32キロ離れた霊川県九屋鎮の江頭洲村へ行ってきました。車で大体40分ほどで到着することができました。九屋鎮では3と6と9の付く日に市が開かれます。その日は26日だったので、近郊の村からたくさんの人が集まってとても賑やかでした。
村には1000年以上もの歴史を刻む、保存状態のよい元・明・清時代の古建築が180あまり現存しています。2006年の5月25日に、江頭洲村は「江頭村古建築群」として中国重要文化遺産となりました。現在、村には約700人の人が住んでいます。そのうち90%の人が「周」の苗字を名乗っています。なぜかというと、そこに住んでいる人のほとんどが、宋の時代の有名な文学者「周敦頤」の後裔だからです。彼の代表作の一つ『愛蓮説』は中国の人々によく知られています。村では「愛蓮文化」の薫陶を受けて勉学が盛んになりました。明清時代には厳しい登用試験に合格し、官職につく人が160人以上にも上りました。「愛蓮文化」は主に「誠意を持って他人に接する、よい事をする、無私に貢献する」という考え方を強調しています。
村の入り口のすぐ左側には「愛蓮家祠」があります。青い煉瓦、木造の壁や柱、黒瓦などでできたその建物は1882年に建てられたものです。愛蓮家祠から前に進むと古建築群に入ります。それぞれの建物の壁には、「秀才巷」、「進士街」、「挙人路」などと、その横町の名前が書いてあります。家々の建築様式や彫刻が施された門や窓にも感動しましたが、一番魅了されたのは栗石で作られた路地です。小さな石をつなぎ合わせ、見事に花や円型などの図形が描かれています。栗石の隙間の土からは、名も無い小さな花が精一杯根を張り伸びています。路地を歩く時、うっかり野草を踏んでしまいました。この野草たちも数え切れないほどの年代を重ねていると思うと、申し訳ない気持ちがしました。
今回訪れた江頭洲村の古民居について、まだまだ皆様に紹介したいことがたくさんあります。次回も続けてご紹介します。興味がある人は、次回の小梅桂林だよりをご覧下さい。
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作者:( 「ふれあい中国」)