仙鶴峰、四望山と于越山——畳彩山旧遊(二)
2016年09月02日中国観光ガイド
仙鶴峰は畳彩山の四つの峯の中で一番高い峰で、高さは101mです。観光客で賑やかだった明月峰と違って、仙鶴峰は観光客が少なく、静かでした。仙鶴洞は仙鶴峰の半ばにあり、東西に貫いた洞窟で、防空できるので、抗日の戦争中、広西省電尋局そこに駐在地にしました。
仙鶴峰の次は四望山でした。四望山は低い山で、階段はそれほど急ではなかったですが、段が多かったです。途中観光客には一人も出会いませんでした。油蝉やつくつく法師とみんみん蝉などの合唱で周りは更に静かに感じられました。確かに「蝉噪林愈静、鳥鳴山更幽」(蝉が騒いで林がいよいよ静かに、鳥が鳴いて更に幽かなり)の通りでした。
四望山の狭い頂上には壊れた建築があります。昔のトーチカの跡のようでした。1945年の10月に桂林では日本軍を抵抗する激しい「桂林防衛戦」が起こりました。特に漓江の両岸の戦いは尚更 酷くて、江水が赤く染められ、川面に戦死した兵士の死体でいっぱいでした。畳彩山の明月峰と四望山にあるトーチカは当時残ったものでしょう。
四望山を下って、于越山が見えてきました。于越山は低い小山で、狭い頂上に中国の特色のあるあずまやー于越亭が建てられています。于越亭から漓江、伏波山と独秀峰などいい眺めができました。10年ぐらい前、一人の日本人観光客の要求で、于越山にご案内したことがあります。その女性の観光客がお父さんに頼まれて、わざわざ日本から桂林に来て、桂林の戦争で戦死したお父さんの戦友の亡霊を祭ったのです。白い菊の花束を供え、お香を焚いて、南の伏波山の方向に向いて、戦死した亡霊を祭りました。
山の麓に子供たちが山岩をそのまま開削して出来た滑り台で楽しく遊んでいました。それを見て、「子供たちが幸せだな」と感動して、くれぐれには二度と戦争がないようにと心から祈りました。
仙鶴峰
仙鶴洞
四望山
明月峰のトーチカ
于越亭
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作者:(陸耀雲 「ふれあい中国」)
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