故宮の生放送で故宮の春の美しさを感じる

2020年04月27日

                             

春の日差しに、紫禁城の花が満開、新緑の柳が風に揺れる。キャスターの歩みに合わせて宮門に入る。景色を見ながら案内を聞いていると、胸がすっきりする。故宮博物院は45日と6日、人民日報クライアント、新華社網、CCTV報道、TikTok、騰訊新聞などのネット上で3回の生放送を行った。125日に閉館して以来、初の生中継で、静かな春の風景を見せてくれた。「多くの視聴者がインターネットを通して故宮に入り、故宮の春の美しさ、建築の美しさ、空霊の美しさを感じ、同時に故宮が担っている中華の優れた伝統文化を理解し、文化の力を汲み取ってほしい」。故宮博物院の王旭東院長は言った。

生放送の時間とコースは丹念に設計された。45日午前10時から12時まで第1場面が開かれ、午門から太和殿、右翼門を出て慈寧宮に至る。第2回の生放送は5日午後4時から始まり、観覧コースは西華門、武英殿、午門展示場、文華殿、寧寿全宮。第3回の生中継は6日午前8時から昼門から入り、中軸線の3大殿を縦覧し、また東六宮を探訪した。故宮博物院関係者によると、故宮の一般公開時間は午前8時半から午後5時までで、生放送の時間は故宮の開館前と閉館後の風景を楽しむことができ、3つのコースが故宮の美しさを全面的にアピールできるという。毎回の生中継が2時間続き、故宮教学部の職員2人がキャスターを務めた。彼らは宮内の独特な見どころ、典故の知識に対して自家の珍品を数えるが如く、観客を誘導した。武英殿の近くで康煕帝が鰲拝を捕まえた芝居を上演し、寧寿全宮は乾隆帝が千叟の宴を催した場所だった。隆宗門の扁額に1枚の錆びた矢印は嘉慶年間の宮廷闘争を証明した……石彫り、銅獣から彩色画、格子、紫禁城の細部まで、豊かな文化的要素を含んでいる。生放送では、保和殿後に置いた巨大石が紹介された。これは宮殿の最大の雲竜石彫りで、長さ16.57メートル、幅3.07メートル、厚さ1.7メートル、重さは200トン余り。原石は紫禁城から80キロ離れた房山で採掘され、彫刻が完成した後、2万人の労働者と1000匹のラバを使って約1カ月かけて宮殿に運ばれた。石彫は装飾が精巧で、主体の図案は九竜戯珠で、四方には祥雲がたなびく、底部には海江崖図があり、全体の勢いは大きく、彫刻も入念で、職人の優れた技術を現している。生放送中、キャスターが時々ネットユーザーに質問したり、抽選プレゼントコーナーに参加したりして、インタラクティブ性を高めた。統計によると、故宮の生放送はTikTokプラットフォームだけで1000万人が参加した。「故宮があまりにも美しい」「これまであまり気にしていなかった細かいところをたくさん見た」…ネット上では、今後、故宮でより多くの生中継が行われることを期待するコメントが寄せられている。(人民網により)