サキャ寺(薩迦寺)

サキャ寺はサキャ派の第一寺院で、1073年にサキャ派創始者・クン・クンチョクギャルポによって創建されました。寺院内には文物価値が非常に高い芸術珍品が多く保存され、、「第二の敦煌」と称されています。
サキャ寺はチュンジュ川(仲曲河)を境に、南寺と北寺に分けられます。北寺は1079年に苯波山の前に創建され、雄大で一面の重ねた建築群になっています。文化大革命で破壊されてしましました。南寺は、1268年に南方の平原に創建されました。寺院の城壁は赤紫色に黒や白も混ざり、サキャ派の重要の印を結んでいます。赤紫は文殊菩薩の象徴、黒は金剛護法神の象徴、白は観音菩薩の象徴で、この三色が花を作り出し、「花教」という俗称ももっています。
また、サキャ寺はチベットに現存する古代建築の中でも独特な建築で、寺内の蔵書は合計すると4万冊を超え、大神宝殿の後方にある本棚は長さ57.2m、高さ11m、幅1.3mと巨大で、1万を超える経書が収められています。そのうち2800冊以上は元明時代の手書き教典で、古インド時代に源を発してから、千年以上の歴史を持っており、そのような貝葉経(経文)は世界でも非常に珍しいと言われています。