ロンボク寺(絨布寺)

ロンボク寺はチョモランマ峰北麓の絨布氷河の末端、標高5154mと世界最高峰に位置する寺院です。1899年に紅教ラマ・アワンダンゾン(阿旺丹增羅布)によって創建され、ニンマ派寺院に属し、地方特色が豊かで僧尼が混在する寺院で知られています。
ロンボク寺は5階建てですが、現在使用されているのは2階までとなっています。ロンボク寺は新寺と旧寺に分けられ、旧寺は新寺から南に3㎞離れた場所にあり、よりチョモランマ峰の近くに位置します。旧寺はチベット密教の開祖・パドマサンバヴァ(蓮華生大師)が当時修行したといわれる洞穴が残っており、パドマサンバヴァの手足の跡が残っている石と石塔も保存されています。新寺は1902年に完成し、ネパールの寺を含む十数の寺が付属する大規模なものでしたが、その後破壊されてしまい、現在では本堂と付属する8つの寺しか残っていません。そのうちの一つは尼寺になっています。
ロンボク寺はチョモランマ峰の頂から約20㎞に位置し、チョモランマの北坂地点から登山する際の本拠地とされており、チョモランマ峰を観賞するためのポイントの一つにもなっています。