活気に溢れる桂林のマイカー産業

2013年04月15日中国文化

   中国の自動車協会の統計によると2012年の中国の新車の販売台数が1900万台を突破し、三年連続して世界のトップの座に就いているということです。1983年にドイツのフォールクスワーゲンが上海で合弁による初めての「SANTANA」と言うマークーの乗用車を造った時から、どれだけ中国人のマイカーの夢を掻き立てたのでしょうか。当時の自転車でさえ、ろくに買えない中国人にとって「SANTANA」のような乗用車は高嶺の花のような存在でした。ところが30年の発展による中国が世界の自動車の消費大国に躍り出たことに誰もが驚くべきことであろう。
  桂林は中国の他の町と並んでマイカーの時代を迎えたような気がしています。町のいたるところに車で満ち溢れている状態になります。桂林の自家用車協会の統計によると現在、桂林では、一日にしておよそ80台ほどのマイカーが販売され、とりわけお正月になると更に売り上げのピークを迎えるということです。とにかく町は車が日増しに増えてきて渋滞がますますひどくなるという感じです。
   確かに中国ではどこでもモータリゼーションの時代に入り、マイカーの普及率がますます高くなります。とうとうカップルの結婚に欠かせない必需品のようにも変わりました。どこでも車の駐車などが深刻さを増すばかりです。桂林では、日本みたいに一戸建ての住宅が少なく、ほとんど集合住宅なので、付属の駐車場があるにしても知れています。町営や市営の駐車場も多くないし、仕方なしに道路の両脇の無料駐車上に泊まるしかできません。昼間のうち普段、車でいっぱい埋め尽くされたから探すのが大変です。そして町の公共駐車場でもマンションの付属の駐車場でも駐車料金が年々上がる一方です。これを裏付けるかのように町の車の関連産業も空前な繁栄ぶりを見せていて大きなビジネスにも成長してきています。
   まず、車の関連産業の「上流」とされる販売の段階においても未曾有の活気があふれています。桂林の北の市街に当たる「八里街」に各種のディーラーが揃い、鎬を削るほど販売を展開しているのではないでしょうか。この八里街に行くと目を見張るほどの車の販売店が並び、中に輸入車も中国の合弁の車も、また各種の国産車も数えることができ、きりがないようです。価格もピンからキリまでであり、様々なニーズに答える車種が見つかることができるのです。もちろん中には燃費のいい日本車もあるし、がっちりしている代わりに燃費が良くないとされるアメリカ系の車もあります。外にはドイツ系や、フランス系、韓国系など世界のあらゆる国のメーカーがあると言えるでしょう。どれにするか迷うほどです。
   次に、車の部品などを取り扱ったり修理したりする店舗が昔より多くなり、どれだけの雇用をもたらすのか分りません。いろいろな車をケアする店が出たりして就職のチャンスを増やすことができるに違いありません。
   桂林では車を洗う店が最近雨後の竹の子のように出ています。特に穿山南路に「洗車」という看板がずらっと並んでいて注目を集めます。これらの店が皆、現地の農家の野菜畑を利用して一時凌ぎに造った店として利用されています。現地の農家の話によると「まともな店じゃないですから、料金が安いですよ。でも野菜の栽培よりも収入がいい」と満足そうな口ぶりで言ってくれました。確かに洗車の料金がどんどん上がり、去年は一台を洗うと15元(日本円250円)かかりましたが、今年は20元(330円)に値上がりしたということです。それに運転免許を取得するための学費も年々上がるにもかかわらず、申し込む人数が次第に多くなるのも事実です。いずれにせよ、車と関係のあるビジネスならば、今のところ伸びていて活気があります。
  ところが車で増えて生活が便利になった反面、大気汚染などの公害の問題を引き起こすことを忘れてはならないですね。

桂林のある公共駐車場に日中、車でいっぱい止まっています

桂林の市街地に位置するフォールクスワーゲンのディーラーはおそらく数多くのユーザーを擁しているでしょう

桂林の町はこのような車の修理や美容などを取り扱う店があり、競争が厳しいかもしれないですが、店の規模が次第に拡張されているようです。

桂林の穿山南路に農家の農地を利用して車を洗う店がびっくりするほど出てきました。野菜の栽培よりもこっちのほうはよほど収入がいいに違いないです。



大型の駐車場に車がずらっと並んでおり、ますます駐車が厳しくなりそうです。

ある住宅団地にもはち切れそうになるほど駐車が充満しています

住宅団地の空き地に無造作に止まっている住民の車

住宅団地の地下室に駐車場があるが、数が限られているから、駐車料金が年々上がる一方です

町の道路の両脇に無料で駐車できるのですが、容易には探せないのが現状です。仕方なく歩道に泊まるしかできないですが、違法駐車として警察に罰金を取られる可能性があります。



このように平気に歩道に泊まっている車がありますが、いつ警察が来るのか分りません。



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作者:( 「ふれあい中国」)

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