芦笛岩

蘆笛岩は桂林の北西、光明山にある鐘乳洞です。1959年に発見され、世間に知られるようになりました。当時は、入口一面にうっそうと蘆が生い茂っていました。この蘆で笛を作るとよい音色がすることから、蘆笛岩と呼ばれていました。その後、桂林市政府の2年にわたる開発整備により、1962年より観光客に一般公開されました。桂林では最も早くAAAA級の観光地に指定されています。開発にあったては自然をそのまま残すように、照明の取り付けと道の整備以外は手を加えていません。

およそ1憶8千万年前の桂林は一面の大海原で、その海底には石灰岩が堆積していました。その後の地殻変動により桂林付近の地盤が隆起し、地上に現れました。長い年月に渡り、炭酸カルシウムを含んだ水によって浸食溶解された結果、地下に空洞と川が現れるようになりました。桂林には至る所に鍾乳洞があり、その最大級のものが蘆笛岩です。

桂林観光において、この鍾乳洞は自然の創造美の代表と言っても過言ではありません。すべてのスポットが、人間の力ではとても創りえない美の調和に溢れていて、観た人を感動させます。特に水晶宮と名付けられたスポットでは、夢想の世界にいるような錯覚に陥るほどです。

 

洞内は一年の平均温度が20度で、冬暖かく夏涼しいので桂林の天然エアコンとも呼ばれています。湿度が85%あるので多少じめじめして生暖かい感じです。全長500mのコースを一方通行で進むと、石笋、石乳、石柱、石幔、石花など、数多くの鍾乳石が見られます。それらが創りだす様々な情景が次から次へと現れて、観る者を飽きさせません。鐘乳洞全体が、あたかも鮮やかに彩られた宮殿のように見えます。
 
日本政府首相、要人をはじめ、諸外国の国賓も桂林に来ると必ず立ち寄るのが蘆笛岩です。別名、国賓洞とも呼ばれるほどです。これも桂林観光で必ずと言っていいほど、蘆笛岩が選ばれる理由です。

洞内には20以上の観光スポットがあります。代表的な見どころを観光順路に沿ってあげると、「狮岭朝霞(朝焼けの獅子群)」「高峡瀑(滝しぶき)」「瓜菜丰收(野菜豊作)」「帘外云天(カーテン越しの青空)」「双柱擎天(天を支える二柱)」「水晶倒影(水晶宮の投影)」「望山城(山城を望む)」「葵花峡谷(ひまわりの峡谷)」「倒挂鲤鱼(下る鯉)」「雄送客(ライオンの見送り)」などがあります。